それでは高血圧になってしまったら、どのような改善プログラムを組んで行くのが良いのかをお教えします。
1、食事療法
ライフスタイルの中で、血圧に特に関係するのが食生活です。
そのためまず始めにやるべきは、高血圧の予防と治療の基本となる食事療法がベースです。
減塩とともに食事の内容や栄養バランスにも心がけることが大切です。
・減塩
食塩を取りすぎると体内の総ナトリウム濃度が上がり、それを下げて一定に保とうと働き体内の水分量が増加し、循環血液量も増えて血圧が上がります。
その他にもナトリウムには交感神経を活性化して、血圧を上げる作用もあります。
高血圧治療ガイドラインによると、「食塩1日6g未満」を減塩の目標値にしています。
皆さん、塩分の取り過ぎには十分注意が必要です。
・栄養素
ナトリウムの排泄を手助けするカリウムを豊富に含んだ食材を摂取すると、降圧効果が期待できます。
カリウムは野菜や果物、大豆、きのこ類、海藻類に多く含まれています。
その他マグネシウムの摂取も大切です。
マグネシウムにはカリウムの摂取を手助けする作用があります。
2、適正体重を維持するために適度な運動をしましょう。
降圧効果はもちろん、体重や内臓脂肪の減少、インスリン抵抗性の改善、糖尿病の予防、ストレスの解消等の多面的な効果があります。
ウォーキングや水泳、サイクリングなど、無理なく長時間継続できる負荷で、1日30分以上、週に180分以上の運動習慣を身に付けましょう。
3、禁煙と節酒
喫煙が動脈硬化と脳心血管病の危険性を高めることは言うまでもありませんね。
タバコの煙により血管抵抗が上がり血圧が上昇することや、動脈硬化を進行させる物質を増やすことが分かっています。
電子タバコの有害性も示唆されています。
アルコールはタバコと違って厳禁ではないが、過度な飲酒や常用は、高血圧や仁宇卒中を中心とした脳心血管病の危険性が高まります。
できれば飲まないことに越したことはありませんが、飲む場合はほどほどにしておきましょう。
それが最終的にあなた自身やご家族のためになりますので。