今回のテーマは「水」の働きについてご紹介していきたいと思います。
突然ですが、暑い夏の間は意識しなくても水を頻繁に飲んでいて、季節が寒くなってくると仕事の合間にコーヒーを飲んでそのまま夢中に仕事をこなし何も飲まず時間が経ってしまった・・こんなことはないでしょうか。
人間は水がないと障害が出てくるとわかっていても、なかなか意識できていないこともしょっちゅうかもしれません。今回は水の働きについて改めて知ることで改めてその大事さが伝わればいいなと思います。
ではさっそくいってみましょう!
身体を支える水の働き
まずよく聞くのは人間の身体の50~60%は水が占めているということです。
ここでの水分というのは、細胞内液と細胞外液から構成される体液のことを指します。
そして水分は体内で主に3つの働きをしています。
1つ目は物質を水に溶かし化学反応を起こす溶解作用があります。
2つ目は老廃物の排泄や栄養の運搬作用をします。
3つ目は体液の働きにより体温を維持させます。
体温の調節と水分は密接な関係があり、体温が高くなると汗をかいて気化熱を奪って体温を下げます。ですが、こういった働きをする水分が身体から失われるといわゆる脱水症状になってしまいます。その反対に水分が多いと浮腫となって現れます。
何もしなくても水分不足になってしまうのは、成人だと1日におおよそ2500
mlもの水分を排泄しているからです。
それは尿や便、他にも肺から呼吸で出てくる水蒸気、皮膚から出る汗などが主な水分の排泄内容です。
脱水症状を防ぐためにも喉が渇いていなくても飲む理由があるのもわかりますね。
水分がなくなると出る脱水諸症状
以下に水分が身体から損失すると何が起きるか例を挙げていきたいと思います。(数字は身体の水分損失率)
1% 大量の発汗、のどの渇き
2% めまい、吐き気、血液凝縮、食欲減退
3% ここから汗が出なくなります
4% 全身脱力感、吐き気、感情不安定
6% 手先のふるえ、頭痛、脈拍上昇、呼吸上昇
8% 幻覚、呼吸困難、精神錯乱
10% 筋けいれん、失神、腎機能不全
20% 命の危険
このように水分不足は大変な身体への危険が起こってしまいます。
最初にご説明した体温調節で水分が不足すると、溶解作用と運搬作用に使用する水が少なくなり、身体を正常に維持ができなくなり汗が止まってしまいます。
運動時は特に水分摂取に気を付けましょう
運動時は発汗量にも注意していきましょう。汗によって失う水分は多くても体重の2%以内に抑える必要があります。例えば50kgの体重の人は練習前と後で2%である1kg以内に体重差を抑えることが重要です。
そしてそのためにも喉が渇いたと感じる前に定期的な水分摂取が必要です。これを無視して運動を続けると、身体はなるべく水を使わないように内臓器官に働きかけてしまいます。そして汗をなるべくかかないようにしてしまいます。これは命の危険につながるので水分摂取を意識することが大事です。
給水時の方法と内容
運動中の給水についてですが、コップ1杯の水を15分ごとが目安で1時間で4回となり計500~1000mlが目安になります。
水分摂取が十分かどうかは運動後の尿を確認してもわかります。色の薄い尿がでればある程度水分摂取がうまくできていて、反対にあまり尿がでず、色が濃く少なかったりすると水分摂取が足りない目安になります。
また水分は水でなくスポーツドリンクが好ましいです。汗にはナトリウム、塩素、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどの電解質が含まれていてそれを補う必要があるのと、身体に吸収しやすい濃度になっているからです。
寒くなった冬の季節になっても水分補給を侮らず、しっかりこれらの情報を理解して水分摂取を意識することが大切です。
最後に
以上で身体にとって重要な水分についてご紹介いたしました。
運動をしている方はもちろん、デスクワークや家で過ごすことが多い方も改めて自分の水分摂取について振り返ってはいかがでしょうか。
それではここまでお読みいただきありがとうございました。次回の記事もお楽しみに。