こんにちは!トレーナー黒津です。
今回はストレスと筋肉との関係についてご紹介していきます。
現代社会はストレス社会ともいわれて、あらゆる心配事や悩み、心への負担がかかっていることと思いますが、目には見えない影響が体の中で起き、対処しようと働いています。
それがどのようなことかまとめながら、対策や向き合い方などもお伝えできればと思います。
ではさっそくいってみましょう!
体内で分泌されるコルチゾールとは!?
さて、ストレスがかかるとコルチゾールが出る・・ということは何となく聞いたことがあるでしょうか。
これは確かなことで、コルチゾールは、副腎皮質から分泌されるホルモンの一種で、心身がストレスを受けると、急激に分泌が増えるホルモンです。
ネガティブなイメージがありますが、体にとっては有益で必要なホルモンです。
コルチゾールは、肝臓で糖をつくり出す、脂肪を分解して代謝促進する、免疫抑制・抗炎症作用を持つ、筋肉でタンパク質を代謝するといった大事な働きをします。
しかしながら過剰なストレスがかかり、活動リズムが崩れることでコルチゾールの分泌が慢性的に増えることがあります。こうなると、コルチゾールのネガティブな面も働いて様々な影響を及ぼすのです。
ストレスホルモンと呼ばれる所以とは
コルチゾールが過剰に分泌されるとどのような働きと特徴を持つのでしょうか。以下がその例です。
・アミノ酸を糖質へ変換する刺激
・たんぱく質分解酵素の増加
・たんぱく質合成の抑制
・速筋繊維により強力な異化作用
・筋力の低下
・テストステロン、インスリンと拮抗する
以上のことから、筋肉へのネガティブな影響が大きいことがよくわかりますね。たんぱく質(筋肉)を削って、糖を作ろうと働くわけです。
元々人間は自然界のなかで外敵の攻撃からの死を恐れて逃げるといった行動をとっていました。このストレスから逃げるときには、全力で走って回避する必要がありその時に走りぬくために、糖質がエネルギーとして必要になります。そこで自ら体内でたんぱく質を糖に変換しようと働くのだといわれています。
現代では死から逃げることはないですが、心身の疲労というストレスに追われています。ではどのような対処が必要でしょうか。
インスリン、テストステロンは拮抗ホルモン
実はコルチゾール減少には対抗するホルモンがあります。
まずインスリンです。インスリンは糖質を摂ったときに上がった血糖値を下げるホルモンです。現代の人たちはストレスが溜まると、お菓子を食べて紛らわしたり、暴飲暴食でストレス解消をしてしまうのは、インスリンを出してストレス対策をしようとする行動の表れなのです。
テストステロンは筋トレをすると出るホルモンです。体の大きい筋肉を使ったエクササイズをしたり、複数のセットを組んだり、休憩を短く調整したり、出やすくする工夫が必要です。
どちらもコルチゾールを抑えるための行動ですが、疲労(ストレス)を感じたら甘いもので紛らわすのでなく、筋トレをすることこそ大切な対策なのです。
筋トレを継続することは、ストレスホルモンのコルチゾールを抑え、筋肉自体の減少も防ぐことにつながります。そして体を動かすことで心のストレスも減らし、日頃のストレス対策にもつながるのです。
コルチゾール分泌のバランスを整えるには、有酸素運動も有効です。
日常的にサイクリングやジョギングなどの有酸素運動をしている人は、ストレスに直面したとき、運動の習慣がない人よりもコルチゾール分泌が少ないという検証結果も出ています。
その他、ヨガをやったり、マインドフルネス瞑想などで心を整える習慣もいいかもしれません。
ストレスは仕方ない・・となかば諦めの気持ちがあるのは正直なところかもしれませんが、体内では大きな負担となっています。こんな時こそ、筋トレや運動を習慣化しておくことは非常に重要なのがわかりますね。
筋トレで心身ともに健康な日々を送っていきましょう。
それではここまでお読みいただきありがとうございました。次回の記事もお楽しみに。