今回は栄養編としてオリーブオイルについてご紹介していきたいと思います。ケトジェニックでダイエットを経験すると良質な脂質を多く摂取する必要がありますが、そこで大活躍するのがオリーブオイルです。スーパーでも簡単に手に入り料理にも大変使いやすいですよね。そのオリーブオイルにも種類があるのはご存じでしょうか。いくつかあってその違いや製法などをご紹介していきたいと思います。
ではさっそくいってみましょう!
IOCって知ってますか??
まずオリーブオイルの品質分けをするのに実はIOCによる詳しい分け方があります。IOCとは国際オリンピック委員会のことではないんです(笑)。実は国際オリーブオイル理事会=International Olive Council(IOC) という国際機関があってその機関でオリーブオイルを9つに分類しています。
そこでオリーブオイルの定義を以下に定めています。
「オリーブ樹(Olea europaeaL.)の果実のみから採油されたもので、溶剤の使用、再エステル化等の処理を一切行わずに採油されたオイル。他のいかなる種類のオイルも混入してはならない。」
さらにそのうち
「バージン・オリーブオイル」は、「オリーブ果実から、特にオイルの変質をもたらさない温度条件下で機械的または他の物理的な方法だけで得られたオイルで、洗浄、デカンテーション、遠心分離、濾過以外の処理を行っていないもの。」
と規定されています。
9種類あるこのオリーブオイルのなかで、4種類のバージンオリーブオイル、その他精製工程順に残り5種類のオリーブオイルがあるとしています。
4種類のバージンオリーブオイルとは!?
ではその4種類ですが品質の高い順に、エキストラバージンオリーブオイル、バージンオイル、オーディナリーバージンオイル、ランパンテと規定しています。
バージンオリーブオイルのなかで、特に遊離酸度が0.8%以下で、風味に欠点がないものだけを「エキストラバージンオリーブオイル」と呼ぶことを認めていて、それに次ぐ等級として、遊離酸度0.8~2.0%かつ、風味に欠点がないものは「バージンオリーブオイル」と呼ばれます。
また、遊離酸度2.0~3.3%以下のものは「オーディナリーバージンオリーブオイル」と呼び、それ以下の品質はランパンテとなります。
バージンオリーブオイル以外の5種類について
エキストラバージンオリーブオイルと認められなかったバージンオリーブオイルの一部は、精製されて酸度を下げたり、欠点を取り除く処理が施されます。
その種類がリファインオリーブオイル(酸度0.3%以下)、ピュアオリーブオイル(酸度1.00%以下)、クルードオリーブポマースオイル(オリーブの搾り粕を溶剤で抽出したもので精製工程用及び工業用)、精製オリーブポマースオイル(食用としてクルードオリーブポマースオイルを精製したもの)、オリーブポマースオイル(精製オリーブポマースオイルとバージンオリーブオイルをブレンドしたもの)に分けることができます。
これだけたくさんの種類があることは知りませんでした。精製するほどに大量に生産することができて価値も下がっていくというイメージですね。
日本の規格は実は違います
現在日本で流通しているオリーブオイルの多くは、「エキストラバージンオイル」か「ピュアオリーブオイル」ですが、残念なことに日本の市場では、世界基準では“偽物”と呼ばれる「エキストラバージンオリーブオイル」が数多く出回っているのが現状です。
その理由は、世界と日本ではエキストラバージンオリーブオイルの基準が異なるためです。
世界の多くの国々は、IOCの基準に従いオリーブオイルを販売していますが、日本ではJAS(日本農林規格)の基準に合わせた区分けを行なっているのです。
・IOCによる国際商取引基準:酸度0.8%以下
・JAS(日本農林規格)基準:酸度2.0%以下
つまり、国際的には「エキストラバージンオリーブオイル」と認められていないものが、日本では「エキストラバージンオリーブオイル」として販売されているのです。
違いがあって困るかもしれませんが、購入時は酸化が進まないよう緑や青っぽい色で遮光性のあるボトルに入った商品を選ぶようにしましょう。
オリーブオイルの栄養について
健康にいいと言われるオリーブオイルですがどのような効果があるのでしょうか。それは以下のとおりです。
抗酸化作用、動脈硬化の予防、心筋梗塞や脳卒中などの予防、腸内環境の改善などが挙げられます。本当にたくさんの効果があるので、料理には積極的に使っていきたいですね。
古代インドでは口臭予防にもなる健康法があるようで、オイルでうがいをするとその効果があるようです。試しにやってみてもいいかもしれないですね。
それではここまでお読みいただきありがとうございました。改めてオリーブオイルについて知ることができました。料理にも積極的に使っていきたいと思います。では次回の記事もお楽しみに。