家の体重計の「筋肉量」って、どこまで信用していいの?
「昨日より筋肉量が増えた」「今日はガクッと減ってる」
──家の体重計を見るたび、正直ちょっと振り回されませんか。
本当に筋肉が1日で増えたり減ったりしているのか?それとも、そもそも“測れていない”だけなのか。この違和感、かなり大事です。
私はパーソナル指導の現場で、行動科学と生理学の視点から、体組成データの“正しい扱い方”を重視しています。
家庭用体重計は「筋肉を直接測っている」わけではない
まず前提として、一般的な家庭用体重計は
BIA法(生体電気インピーダンス法)という仕組みを使っています。
簡単に言うと、
- 体に微弱な電流を流す
- 水分を多く含む組織は電気を通しやすい
- その通りやすさから「筋肉量らしきもの」を推定している
という方法です。
つまり、
見ているのは筋肉そのものではなく、水分状態を含んだ“推定値”です。
研究で見ると家庭用と精密測定の差
2015年に行われた研究では、DXA(二重エネルギーX線吸収測定法)という医療・研究現場で使われる体組成測定と、BIA法を比較しています。
- 対象:健康な成人男女 約100名
- 年齢:20〜60代
- 国・研究機関:アメリカ・大学研究機関
- 比較:DXAによる筋量測定 vs BIA法
- 期間:同一日に複数条件で測定
結果
BIA法はDXAと平均で±2〜3kgの誤差
特に
- 水分摂取後
- 運動直後
- 食後
で誤差が大きくなる傾向
つまり、
「昨日より筋肉量が1kg増えた/減った」=実際の筋肉変化とは限らない
ということが、数字として示されています。
どんな人には当てはまりやすい?/当てはまらない?
当てはまりやすいケース
- 家庭用体重計を毎日同じ条件で測っている人
- 長期的な「傾向」を見る目的の人
注意が必要なケース
- 日々の数値変動に一喜一憂してしまう人
- 減量中で水分量が大きく変動している人
- 筋肉量の“正確な数値”を知りたい人
現場(パーソナル指導)ではどう解釈するか
パーソナルジムの現場では、家庭用体重計の筋肉量はこう扱います。
❌「正確な筋肉量」とは見ない
⭕「同じ条件で測ったときの“流れ”を見る指標」
加えて、
- トレーニング重量の伸び
- 見た目(写真・鏡)
- 服のフィット感
- 疲労感や回復具合
これらを必ずセットで判断します。
本当に正確な筋肉量を知りたい場合は、医療機関や研究施設でのDXA測定が必要になりますが、日常管理としては必須ではありません。
数字とどう向き合うべきか
家庭用体重計の筋肉量は、
「当たっている/当たっていない」ではなく、どう使うかが重要です。
- 短期の増減は気にしすぎない
- 条件を揃えて、長期の傾向を見る
- 数字は“判断材料の一つ”に留める
この距離感が、ダイエットや筋トレを続けられる人の共通点でもあります。駒沢大学駅近くのパーソナルジムでは、こうしたデータの扱い方も含めてサポートしています。
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記事の担当者:小野厚太朗


