筋肉痛がある=筋肥大している?
それ、研究ではどう扱われているのか
「筋肉痛があると効いた感じがする」
「ないと、ちゃんと刺激が入っていない気がする」
現場でも、とても多い感覚です。
ただ、この違和感は運動生理学の研究テーマとして、かなり丁寧に検証されています。
専門的な視点からこのテーマは、筋損傷(DOMS)と筋肥大の関係という
運動生理学の中でも重要な分野です。
筋肉痛と筋肥大は本当に比例するのか?
2019年、筋肥大研究で国際的に評価の高いBrad Schoenfeld らの研究グループは、「筋肉痛の大きさと筋肥大の関係性」を直接検証しました。
【研究の詳細】
- 研究年:2019年
- 対象者:
- 健康な成人男女
- 筋トレ経験者 約30名(20〜30代)
- 研究期間:8週間
- トレーニング内容:
- レジスタンストレーニングを週数回実施
- 同一筋群に対し、筋肉痛が強く出る条件、筋肉痛がほとんど出ない条件を比較
【何を比較した研究なのか】
この研究では、
- 主観的筋肉痛(DOMSスコア)
- 筋肉の横断面積(超音波測定)
を同時に追跡しました。
つまり
「どれくらい痛かったか」と「どれくらい筋肉が大きくなったか」
を直接照らし合わせています。
結果、
どちらも筋肥大は確認された
そして重要なのは、
👉 筋肉痛の強さと筋肥大の量に、有意な相関は見られなかった
という点です。
この結果、どう解釈すべきか?
研究者たちは、
筋肉痛(DOMS)は主に
- 筋線維の微細損傷
- 炎症反応
- 慣れていない刺激
によって起こると説明しています。
一方で、筋肥大は
- 筋肉にかかる張力の大きさ
- その張力が続いた時間
- 十分に限界近くまで使えたか
によって左右される。
つまり、
筋肉痛は「刺激の新しさ」
筋肥大は「張力の質」
を反映しやすい。
この2つは、重なり合う部分はあっても同じ指標ではない、という整理です。
どんな人に当てはまりやすいか?
✔︎ トレーニング初心者
✔︎ 久しぶりに再開した人
✔︎ 種目やフォームを変えた直後
→ 筋肉痛は出やすい。しかし、それ自体が「成長量」を保証するわけではない
逆に
✔︎ 継続的に同じ刺激を与えている
✔︎ フォームや負荷設定が安定している
→ 筋肉痛は出にくい。それでも筋肥大は普通に進行する
パーソナル指導の現場での解釈
TRAINERS GYM 駒沢大学店では、「筋肉痛があるかどうか」を評価の中心には置いていません。
代わりに見ているのは、
- 狙った筋に張力が乗っていたか
- 動作中、力が抜けていなかったか
- 回数ではなく余力(RIR)は適切だったか
筋肉痛がない日でも
「今日は意味のある刺激だった」と言語化できることを重視しています。
筋肉痛は
✔︎ 刺激の変化
✔︎ 慣れの有無
を知るヒントにはなります。
ただし、、、
筋肉痛の有無=筋肥大の有無
と短絡的に結びつけると、不安やモチベーション低下につながりやすい。
「痛み」より
「中で何が起きていたか」を整理する。
それが、長期的な筋肥大には重要かもしれません。
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記事の担当者:小野厚太朗


