皆さんは「フィトケミカル」という言葉を聞いたことはありますか?
テレビなどでも頻繁に取り上げられている訳ではないので、聞き馴染みがある方は少ないかもしれません。
健康に興味があり、色々調べたことがある人は聞いたことがあるかもしれません。
このフィトケミカルは簡単い言うと植物(野菜、果物、豆類、いも類、海藻など)に含まれる化学物質で、抗酸化作用などが期待されるものです。
代表的なものとしてはポリフェノールやリコピンなどが挙げられます。
今回の記事ではこのフィトケミカルについて詳しく解説していきたいと思います!
皆さんの健康な生活に貢献できるようにしていきますので、是非最後までご覧ください!
1.フィトケミカルって何?
まずはあまり聞き馴染みのないフィトケミカルとはなんなのかについて共有していきます!
このフィトケミカル(英:phytochemical)は別名でファイトケミカルとも呼ばれます。
このフェトケミカルは植物中に含まれる化合物だとされています。
フィトケミカル(phytochemical)を直訳すると、植物性化学物質であり、化学的には人に与える効果などは関係なく、植物中の全ての化学物質を指します。
一般的には身体機能維持には必要とされず、健康に影響を与えるかもしれない植物由来の化合物」を意味する言葉として使用されています。
化学物質といっても具体的には植物が紫外線や有害物質、害虫などの害から身を守るために作り出した色素や香り、アク、辛味などの成分です。
実際には数千種類以上もあるとされているフィトケミカルには抗酸化作用による老化予防効果が期待される他、代謝の促進、免疫力の向上など、多くの種類がある分、様々な働きがあるとされています。
フィトケミカルに期待される様々な効果の中でも最も期待されるのは、抗酸化作用です。
人間は呼吸の際に酸素を体内に取り込みますが、この取り込まれた酸素の一部は活性酸素やフリーラジカルという、体内の成分と反応がしやすい状態になります。
活性酸素やフリーラジカルは、タンパク質と反応してタンパク質自体の機能を低下させてしまったり、脂質を酸化させて過酸化脂質を生成させたり、遺伝子の損傷を引き起こすことで、老化、がん、生活習慣病などの原因になると考えられる。
もちろん体内にも活性酸素やフリーラジカルによる酸化を防止、抑制する仕組みはありますが、フィトケミカルなどのような抗酸化物質を摂取することで酸化を防ぎ、老化や様々な病気のリスクを低下させることが期待されます。
2.フィトケミカルの種類や効果は?
フィトケミカルには数千種類あると上記しましたが、具体的にはどのような有名な成分があるのでしょうか?
皆さんが耳にしたことがあるものを中心に紹介していきます!
フィトケミカルを大きく分類すると、ポリフェノール、含硫化合物、カロテノイド、テルペン類、多糖類の5種類に分けられます。では、それぞれの代表例や含まれる食品を共有していきます!
○ポリフェノール
・植物が光合成を行うときにできる物質の総称。
植物の色素やアクの成分で、抗酸化作用がある。
多くは水溶性で吸収されやすい。
【①代表例・効果】
・アントシアニン(赤ワイン、ブルーベリー、なす、赤しそ)
目の網膜にあり、光を感じ取る働きをするロドプシンという色素成分の合成をの促進。
【②代表例・効果】
・イソフラボン(大豆、納豆、味噌、豆腐)
エストロゲンという女性ホルモンに類似する働きをし、骨粗鬆症の予防や更年期症状の緩和。
大豆や大豆製品が女性にオススメされる理由ですね。
【③代表例・効果】
・カテキン(お茶、緑茶、紅茶)
茶葉に含まれる苦味や渋味の成分。
抗菌作用や血中コレステロール低下、血圧上昇の抑制。
【その他】
・フラボン類(セロリ、パセリ、ピーマン)
・フラボノール系(ブロッコリー)
・フラバノン類(柑橘系の果皮)
○含硫化合物
刺激臭や辛味があるのが特徴です。
抗酸化作用もあるとされており、血行の改善や殺菌作用による食中毒の予防などが期待されます。
【代表例・効果】
①スルフォラファン(ブロッコリー、キャベツ)
抗がん作用。
②イソチオシアネート(大根、わさび、からし)
薬味として利用されるのが一般的な食材ばかりですね。
どれもすりおろすなどして細胞が破壊されたときに生成される辛味成分。
免疫力の向上や抗がん作用。
③アリシン(にんにく、玉ねぎ、ねぎ、にら)
すりおろすなどして細胞が破壊される際に生成される香り成分。
殺菌効果など。
○カロテノイド
主に緑黄色野菜に含まれる色素成分で、抗酸化作用が期待されます。
【代表例・効果】
①β-カロテン(にんじん、かぼちゃ)
黄色、橙色の色素成分。
暗い中ので視力の維持や、皮膚や粘膜の健康を維持する働き。
②リコピン(トマト、スイカ、あんず)
赤い色素成分。
血流を改善する働き。
③ルテイン(ほうれん草、ブロッコリー)
黄色の色素成分。
目の健康の維持のサポート。
④β-クリプトキサンチン(温州みかん、ぽんかん)
黄色の色素成分。
生活習慣病(高血圧、動脈硬化、糖尿病)や骨粗鬆症などの予防効果。
【その他】
キサントフィル類(緑黄色野菜)
α-カロテン(ニンジン、カボチャ)
ゼアキサンチン(カボチャ、トウモロコシ、モモ)
○多糖類
炭水化物の一種であり、海藻類やきのこ類、根菜類に多く含まれています。
【代表例・効果】
①フコイダン(海藻類)
海藻類のぬめり部分に含まれており、抗がん作用や血圧を安定させる働き。
②β-グルカン(きのこ類)
免疫力の強化やコレステロール値の上昇を抑える働き。
③イヌリン(根菜類→ごぼう、玉ねぎ)
血糖上昇の抑制や血液中の中性脂肪を下げる働き。
○テルペン類
柑橘類などの特有の香りと苦味成分です。抗酸化作用や免疫力強化など期待され、生活習慣病の予防や抗うつ作用などが期待できます。
【代表例・効果】
①リモネン(柑橘類)
リラックス効果があるといわれている香り成分。
交感神経を活性化させて血管を広げ、血流改善を助ける働き。
②メントール(ハッカ)
香り成分。
免疫力を高める働き。
3.まとめ
ここまで様々なフィトケミカルの種類を分類毎に効果も含めて共有してきました!
いかがだったでしょうか?
フィトケミカルはここまで紹介してきたように、野菜や海藻類、お茶などの植物性食品の「色素」や「香り」の成分から発見された化学物質でした。
上記の色素や香り、苦味などは食品の皮などに多く含まれるイメージがあるかと思います。
これはその通りで、このフィトケミカルを効率よく摂取するポイントもあるので、合わせて共有しておきます!
・野菜は皮に多く含まれるので、よく洗って皮も一緒に料理に使う
・脂溶性のもの(カロテノイド、β-カロテン)は油と一緒に摂取する
・含硫化合物(イソチイオシアネート、スルフォラファン)は熱に弱いので、できるだけ加熱しない
・アリシンを含むニンニクや玉ねぎなどの野菜は生で摂り過ぎると胃を荒らす原因になるため食べ過ぎには注意が必要
是非料理に取り入れてみてください!
最後までご覧いただきありがとうございました!
次回の記事も是非ご覧ください!
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記事の担当者:松田郁哉